続けることが正義とは限らない — 現場を降りる決断の裏側

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「請求を認めない現場」に未来はあるのか — 私たちが仕事を辞退した理由。


あるサブコンの現場代理人は請求を毎月認めない。。


「仕事を選ぶ」という決断


― 信頼で成り立つ現場とは何か ―


建設業に携わっていると、技術的な難しさよりも

「人と人との関係性の難しさ」に直面することがあります。


今回、私たちはある現場において

これまでにない経験をしました。


それは、工事の品質や安全、工程の話ではなく

労務費の支払いに関する考え方の相違でした。


なぜ支払いが揉めるのか


建設業の構造上、現場には

• 発注者

• 元請

• サブコン

• 協力業者


という階層が存在します。


その中で現場代理人は

工程・品質・安全・原価を同時に管理する責任を持つ立場です。


しかし同時に、

コストを抑える役割も背負っています。


その結果、時として

「作業の評価」ではなく

「支払いを減らす方向」に判断が向くことがあります。


特に起きやすいのが次のような状況です。

• 専属の業者を優先する

• 新規の業者には厳しい基準を設ける

• 曖昧な理由で出来高を認めない

• 体制や段取りを理由に減額する


つまり

技術ではなく関係性が評価を左右する現場

になってしまうのです。


なぜ現場代理人は強い立場になるのか


現場では、最終的な判断権は

多くの場合「現場代理人」に集中します。


・出来高の承認

・追加工事の認定

・請求内容の承諾


これらはすべて

代理人の言葉と判断で成立する世界です。


だからこそ

協力会社は対等なはずでありながら

実質的には従属的な関係になりやすいのが現実です。


今回も、まるで

「こちらの体制が弱いから認めない」

という扱いを受けました。


技術や努力ではなく

立場で評価が決まる。


この経験は正直、

人間不信になりかねないものでした。



私たちが求めている仕事


私たちが目指しているのは

単に売上を積み上げる仕事ではありません。

• お互いが納得して進む仕事

• 感謝が生まれる仕事

• 完成後に胸を張れる現場


それが

有意義で意味のある仕事

だと考えています。


しかし今回の現場では

その価値観を見失いかけました。


続けることも出来たと思います。

ですが心のどこかに残る違和感は消えませんでした。


早く身を引くという判断


寂しさもありました。

着手した後悔もありました。


それでも

早めに身を引く決断をしました。


建設業は「続けること」が美徳とされがちですが

続けない勇気もまた必要だと感じました。


無理をして続けた仕事は

必ずどこかに歪みが出ます。


品質

安全

そして人間関係


どれかが崩れ始めます。


良い現場をつくるために


発注者様にとっても、施工者にとっても

本当に価値のある現場とは何でしょうか。


それは


お互いが感謝し合える現場


だと私たちは考えています。


価格だけで選ばない

立場だけで押さえつけない

責任だけを押し付けない


そうした関係性の中でこそ

本当に良い建物は完成します。



失うものと、得るもの


今回の経験で、私たちは仕事を一つ失いました。


しかし同時に

「選ぶ基準」を得ました。


どんな現場でも請けるのではなく

共に良いものを作れる相手と仕事をする。


それが結果として

発注者様の満足度を上げ

長く続く品質を生むと信じています。


最後に


建設業は人が作る仕事です。

図面ではなく、人間関係が品質を左右します。


だからこそ私たちは

これからも


感謝が生まれる現場だけを選ぶ会社


でありたいと思います。


前を向き、また次の現場へ。


今回の経験も、きっと無駄にはなりません。


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